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みんな何か新しいことを試そうとしているよね。
Terry Lynn - System
こないだ “Tricky” に会った時に教えたら、彼は次の新しいLPに、 “Terry Lynn” をフューチャーしてた。みんな何か新しいことを試そうとしているよね。
“Terry Lynn” はチェックする価値があるよ。
こないだ “Tricky” に会った時に教えたら、
彼は次の新しいLPに、 “Terry Lynn” をフューチャーしてた。
みんな何か新しいことを試そうとしているよね。
何か訊きたいことってある?
そうだな、ドンの制作サイドについて訊きたいんだけど、
曲を創る時のことだけど....
Screaming Target - Who Killed King Tubby
テクノっぽいビートにジャマイカのベースラインというコンビネーション。
レゲエというフォームをもう一歩前進させようと試みた曲。
ワ~ォ...曲制作ね。
Big Audio Dynamiteのメンバーの時は、全然演奏出来なかったからね。
キーボードに色付きのステッカー貼ってたから。
だけど、歌詞を結構書いてたよ。ミック・ジョーンズと一緒にね。
サンプリングとかループとか、ダイアログとかも担当してた。
自分でみつけた映画からとかね。
メンバーとして、何か貢献したかったのさ。
最近のおれが関わったリミックスワーク全般は、B.A.D.のメンバーの
Dan Donovanが機材面のオペレーションをしてる。
曲を創る時、先ずはベースから取り掛かる。
ベースが良くなかったら...そんな曲は興味ないね。
自分が好きになれるベースから始まって、
ビーツに、そしてその周辺をビルドアップしてくって感じかな。
とにかくベース!
Bass Line No Good....Track No Good...
音楽を聴く時、その曲自体を解体して聴いたりすることは無いかな。
ただ本能のままに聴いて、その後にプロダクションや歌詞について考えたりするけど。
先ずはその曲がどう自分に響くか。
本能的に判断はするけど、分析的になることはないかな。
美しい女性を見た時と一緒だよ。
科学反応みたいなもんさ。
おれが “Big Audio Dynamite” のメンバーだったのは知ってると思うけど、
あのグループに居れたことを誇りに思っているよ。
“Big Audio Dynamite”は、ミック・ジョーンズがクラッシュを辞めた後の’80年終わり
頃にスタートしたグループ。
あのグループはその当時聴いていた音楽を、自分達の音に反映させたものだったんだ。
ジャマイカのベースラインにヒップホップのビーツ。ミックのロックンロールギター
に、サンプルやダイアローグを被せたもの。
サンプルやダイアローグを曲中に使って、最初にヒットを記録したグループなんじゃ
ないかな。
新しいスタイルだったから、レコード会社は何が起きているのか理解していなかった。
超有名な映画からサンプルを録っても訴訟とか無かったよ。
“Big Audio Dynamite”が終わった後も、まだ表現を続けたかったから、
おれはもう一つ “Screaming Target” というグループを始めたんだ。
おれがリードシンガー。
もしかしたらそれは良いアイデアじゃなかったかも知れないけど...
まぁとにかく、今プレイしている “Who Killed King Tubby” という曲は、
“Screaming Target” を理解して貰うのに、わかり易い例だと思うんだ。
テクノっぽいビートにジャマイカのベースラインというコンビネーション。
レゲエというフォームをもう一歩前進させようと試みた曲。
アルバムでは “The Pretenders” のクリシー・ハインズをゲストボーカルに迎えてる。
バンドの基本メンバーは、おれとレオ・ウィリアムスにグレン。
ミック・ジョーンズを除いた “Big Audio Dynamite” のメンバーだった。
おれには当時それを表現する必要性を感じていた。
自分に課する能力のエクササイズみたいなものだったのかも。
今でも誇りに思える”Home Town Hi-Fi” というアルバムをリリースしたよ。
いま見付けられるのかどうかわからないけど。
まぁ、ドン・レッツの歴史のひとつさ。