FICC inc. Office
- プロジェクト名: FICC inc.
- 竣工日: 2010.11
- 担当領域: インテリアデザイン
- 所在地: 東京都渋谷
- 延床面積: 471 ㎡
- URL: https://www.ficc.jp/
- 写真: 若林雄介
対象地は、特徴ある開口部が連続し、リズム良く柱が連立する、開放感あふれる空間であった。 その広々とした空間に、エントランス、会議室という機能を持った2つの箱(部屋)を挿入。それぞれの部屋を、表裏 両面仕上げた箱とすることで、箱の内/外という関係性を明確に生み出し、その箱の外として位置づけられる場所に、作業スペースとバックヤードを配置することで、オフィス全体を構成している。
石貼りされたエントランスの箱の内部は、最小限の要素に絞り、丁寧なディテールを積み重ねることで、静粛に来客を向かい入れる場所とし、タモ材で覆われた会議室の箱の内部は、日本的で繊細な美意識と合わせて、窓の連続性や、窓際の余白といったオフィス全体の特徴を感じることができる場所として、会社のブランドイメージを明確に打ち出すべく機能している。
それらの2つの箱は、光りあふれるガラス貼りの通路によってつながれていて、FICC inc.が生み出す透明感のある作品のイメージと、若いスタッフを中心とした作業スペースの活気を、来客に伝えるように意図している。
箱の外としてレイアウトされた作業スペースは、広々とした、空間の持つ開放感と、パソコンのモニターにふさわしい光環境を両立するため、窓まわりに余白を確保するプランニングとすることで、極力ブラインドを開いた状態で作業ができるように配慮していて、余白部分は、より外部に近い環境として仕上げの上でも切り離され、それぞれが自由に使い方を考えられるテラスの様な空間として位置付けられている。