House in Musashisakai
- プロジェクト名: 武蔵境の家
- 竣工日: 2010.12
- 担当領域: アーキテクト・デザイン
- 所在地: 東京都西東京市
- 延床面積: 96.69 ㎡
- 写真: 若林雄介
親と子の関係は、子供の成長に合わせて変化する。特に日本においては、一度定まった親の生活スタイルは変化が少ないことが一般的であり、結果として、家族の生活スタイルの変化は、子供の成長によるところが大きい。当たり前とも言える、そんな親と子の関係性を主題とした住宅である。
シンプルなプランの木造2階建ての住宅に、子供のためのボリュームを挿入するように全体を構成している。その2つのボリュームを、別々のものとして感覚的に感じられるように、すべてのディテールを決定している。
子供のためのボリュームは屋根裏空間を持っていて、家族の作業スペースとして2階からアプローチできるようになっている。小学校に通い始めたばかりの子供は、机と本棚を使ってその屋根裏空間に登ることを楽しむことができる。成長してある年齢に達すると、ひとりになる空間が必要となり、いずれ家族から自立して、社会との関係を持つようになる。そうした成長に合わせて、子供が自ら家族との関わり方を選んでいくことができる可能性がこの住宅にはある。
対象地の西側は、駐車場として大きくひらけていて、テラス、エントランスホールを挟む形の大開口とすることで、プライバシーと開放感の両立された、気持ちのよい内部空間を生み出している。